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きみ、おちた
黒いひとみだけが さいごまでしずかだった
河の底、四月は冷えて
瞑っていなければ 声がでないのであれば
こわくないところへ連れていって
深い水音が ずっとずっとついてくる
だれもいないのだ ここには
ひとり、渇いた喉に
したたる深い、水音
あ/
くちびる、きった
うそみたいな約束を
たくさんしたねえ、たくさん
暗やみでもだいじょうぶだよ
四月の河はぬるい、さむい、かなしい
おちた
おちた
河岸に
はしった
いけない、なにもみえない
さむい、あしがうごかない
はやくすくってあげたい、きみを
きみをずっとたいせつにしたい
しずかな四月
消えた、うつくしいきみ
おちた