夢幻の街路
生田 稔
夢幻の街路
真昼の交差点に
ヨット走る
白き挺身に
青い帆を纏い
白鬚の老爺とぼとぼと行く
彼方に二本足の土筆
歩む
夢幻のごとき
ある午後の街路
夏の幻
情愛きわまるところを知らず
喫茶にありてコーヒーをすする
道に白いシャツの娘歩き
木の葉は揺れ
風そよと吹き
駐車場にゆけば
木曜婦人の如き女性
ゆらゆらと消ゆ
午後三時
妻と訪れた,小川コーヒー。
自由詩
夢幻の街路
Copyright
生田 稔
2015-08-18 16:27:39