盛夏の影
within

青い球体に手を突き刺して
あなたを引っこ抜きたい
白い球体は ゆっくりと東から西へ
夜を巡ってゆく
孤独なんて簡単に乗り越えられると
思っていたのに
私はもう潰れてしまいそうに
震えている

ねえ、父さん、あなたはどうやって
この孤独を乗り越えたの?

朝が明ければ、灼熱の球体が
世界を照らし尽くす
海の中に沈められた私の遺影と
あなたの場所だけは明らかにしないけれど


自由詩 盛夏の影 Copyright within 2015-08-18 10:33:11
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