ひぐらしよりせつない
凍月



靡く風鈴のように美しく鳴くのは
蟋蟀でしょうか?
鈴虫でしょうか?
僕が知らない他の虫でしょうか?

雨上がりの朝は
木々を濡らす水の滴りと
小鳥の他愛ない会話と
秋の奏者達のセッションで
優しい涼しさの中、世界を彩る

それは秋の先行上演をしているようで

綺麗だなぁと思いつつも それは
蜩を聞くよりも、切なかった





自由詩 ひぐらしよりせつない Copyright 凍月 2015-08-18 06:09:15
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