齢と弱さ
朝焼彩茜色

いつの間にか齢が乗で増すかのように
蜘蛛の巣に向かって
痛い女を額に付けて前進ならぬ重い漸進に
哲学を日用品に出来ない冷汗で自身をクールダウン

させて
   いる

どの角度から見ても若さにあがいている
どの角度を削っても若さには勝てないと

涙が出る

蜘蛛の巣に向かって
我武者羅と懸命が痛い女に見える

 今宵 齢を迎えることの出来るように
 お祈りだけでも 背中に乗せたい

皺とシミと流行とステイタス
自身への投資の晴れと雨

いちいち一大事な物事の捉え方に自分でも計り知れない
溜息
ノックアウトしか知らない戦い方と盗塁なんて許さない
勝負

グレイゾーンも濃く右往左往に犯される優柔不断
カルシウム不足のプライド
歩く度にギシギシ唸ってテープの時代まで巻き戻される

 今宵 弱さを溶かすことが出来るように
 お祈りだけでも 人差し指で夜空に描きたい

アップデイトが溜まった水溜りに若い女の子
いつの間にか齢が乗で増すかのように
焦って
 焦って
  涙が出る
永遠の25歳という捨て台詞に永遠に笑えない永遠の女が
痛い

どこかの木陰に齢の休憩所があるのならば
そこで休めたい繊細な齢を

 それでも
 今宵 齢を迎えたい
 自信という戦い方で自身と勝負したい


自由詩 齢と弱さ Copyright 朝焼彩茜色 2015-08-10 15:07:10
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