夏休み
Lucy
昆虫採集の一団が
帰ってきた
今日は夏休み自然教室
予定の時間をはるかに過ぎ
バッタみたいに跳ねて
バスから次々おりてくる子ども達
汗だくの引率者が言うには
みんなそれぞれお目当ての獲物を捕るまでは
どうしてもやめられないと
太陽ぎらぎら
おなかぺこぺこなど
ものともせず
頑張ったのだと
夢中になるとは
そういうことだった。
予定の時間も
可能性の範疇もない
あれを手に入れるまでは
そこに到達するまでは
諦めるなんて
あり得ない
手に手に掲げた虫籠の中で
羽のある夢達が
キラキラ
息づいている