雨模様の片思い。
梓ゆい

名前を呟いて目を閉じれば

愛おしい顔がすぐに見える。

「会いたい。話がしたい。」と思い

電話帳を開いても

ボタンを押せないまま蓋を閉じた。

(梅雨の空模様。)

ぽつぽつと鼻先を濡らす雨が

気持ちを代弁するかのように

激しい夕立を連れて来る。


自由詩 雨模様の片思い。 Copyright 梓ゆい 2015-08-04 03:43:01
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