夜に青く
ひさし

  ドアを開け
  右足から宇宙へ

  夜に青く消える

  帰る場所なんて
  なくなってもかまわない
  そんな気持ちで消える


  知らないどこかにたどり着いたら
  仰向けになって夜空をながめようか
  あきたら
  散歩に出かけようか
  そのまま寝てしまおうか

  何百年も
  何千年も
  何億年も

  キミのことを考えながら
  化石になれるなら
  それも悪くない


  月が出ているといい
  最後に目をつむる時
  触れると切れそうな三日月が
  冴え冴えと輝いているといい


  ドアを開け
  右足から宇宙へ


  夜は青く待っている





自由詩 夜に青く Copyright ひさし 2015-07-31 23:04:44
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