遠い日の土産物
イナエ

赤い光を背負った父が
海の彼方の岩山から帰ってくると
闇色のかまどに張り付いていた
母の顔が白く浮かんで
子ども達の祭り囃子が
囲炉裏の周りをはね回った



自由詩 遠い日の土産物 Copyright イナエ 2015-07-27 10:50:04
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