現代詩フォーラム ランダム道中千人斬り 其の四拾弐〜其の五拾五
熊髭b


回を重ねるごとに前説が長くなってるので
今日は手短にして、本分にとりかかるぞ。
その前に、水曜会さんからお手紙着いた。
髭bさんたら読まずに食べた、じゃ
渡世の義理が果たせないので、お返事書こう。
俺はこういうみえても結構義理堅い男なのだ。


http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=30807

re:水曜会さん

いやいやどうもどうも、はじめまして。俺も読んでもらえてうれしいよ。
こちらも自分の書いたものを読んでもらえるっていうのはやっぱりうれしい。
どう反応していいのかわからない応答っていうのもたくさんある
魑魅魍魎とした世の中だけに、洒落た口上、かたじけない。
背負って立つなんて、大仰なものじゃないけれど
俺はとりあえず受け入れて、バランスとって、洒落ていたい
と思うわけだ。
それで何がしたいのかって言われれば
俺はただ単に、生きやすい世間に暮らしたいと思うだけ。
だからそのためには、自分を晒して、ちょいと一肌脱ごう
って感じかな。
俺は別段に詩を読むことが好きなわけじゃないんだけど、
袖すり合うも他生の縁って言うからね。
それに詩だって少しでも面白くなれば、波及するものはあるんじゃないかとかさ。
とりあえず、底上げでも、シークレットブーツでもいいじゃないか。
こうやって、ひとのぬくもりみたなのを交わせるのも、
こういう場があってのこそだし、
俺はできればそういう世間に暮らしていたいからさ。
だから、水曜会さんの口上は、俺もうれしかったよ。
あんまりうれしいうれしいばかり言ってるのも芸がないので
この辺で指をしまうけど、
何かの縁があれば、赤提灯で飲めるといいね。



□其の四拾弐

『しばらく詩をかくのを忘れていた』 よねたみつひろ  ★★★☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=6198

今日は久々の休みだ。まっとうな時間に起きたので頭の調子がすこぶるいいぞ。よっしゃ一発目いってみようか。出でよ、ドラゴン!あ、おじさんが出ちゃった。これはみつべえの別名での作品だな。(これが本名か・笑)困った。このひとの作品は基本的に好きなので、ちょっと感情が入ってしまうかも。俺は彼を偉大なるマンネリ詩人と呼んでいるのだ。さてさて、この詩も良く知った作品。しかし、風が本当に好きなんだなあ。という俺も好きなんだな、風。忘れていたのをいいことだ、と言ってしまうところが、この詩人の矛盾の幅だな。うむ。別段派手な言葉はないのだが、掃き清める、っていうのがいいじゃないか。詩を書いてるくらいだから過剰を溜め込んでるくせに、言葉がくっつきすぎず、拘らない体温が洒落てていいね。佳作。



□其の四拾参

『継ぎ目』 浅野多雨  ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=30490

出でよ。ビバゴン!おっ、浅野さん二度目の登場。今度はどんな作品かな。夜の捉え方なんて、自分の心の具合によってカメレオンだ。だから面白いんだけどさ。みんなおんなじ夜を眺めていたら恐ろしいぞ。でも、逆に言うと、今度は心の状態で、その場の環境なんて、同じように支配されてしまうっていうことも言えるぞ。継ぎ目という言葉の象徴性は、ほのかな手がかりだな。その直観にどうやって意識を整えていくのか、それがこのひとの今後の歩みなのかもしれない。



□其の四拾四

『前線』 砂木  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=10591

砂という言葉は、どうも得体の知れなさを連想させます。はじめまして、砂木さん。うっひゃあ、シニカル的攻撃性。でも皮肉はもっと洒落ていた方が説得力があるぞ。こうも直線的にきたってことは、なにか状況的に抑制が効かないものがあったんだろうなあ。でも詩によってそういうのを吐き出す必要性ってよくわかるぞ。詩でよければ、もう全部吐き出しちゃってください。



□其の四拾五

『空回り』 春日野佐秀  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=26331

春日さんこんにちは。はじめまして。いきなり辻斬り御免。うーむ、なんか歌謡曲。俺って結構べたな歌謡曲好きだったりするのね。ルビーの指輪とか。こういうのはどうだろう。この際、グラスの中の氷から逆に書いてみるっていうのは。自分の心を見るより、グラスの中の氷をじーっと見たほうが、思い浮かぶことが多いかもよ。久々に出すぞ、がんばれ!(回文二十一面相談)



□其の四拾六

『蛇が見たい』 早坂 恒(たみ)  ★★★★☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=6558

お、たみさんだ。おひさしぶり。以前、フォーマルハウツではお世話になりました。ひさびさにたみさんの詩を読むぞ。我が円月殺法受けてみよ。カキーン。うっ、こんな直観の企画で読み飛ばすには、ちょっと太刀打ちできぬなあ。うわー、何か書きたいけど、どこに自分を持っていけばいいのやら。わからないぞ、輪郭も主体も物語の方向性も。でも、この確かに受け取った衝動は真実だ。みんなまとめて包み込みすぎてて、自由にあっちこっちに歩き出していて、収拾がつかないけど、つけない。ガンボスープのような味わい。参った。詩の内容に何も触れず御免。いずれまた何か書くかも。みんなこの詩を読めよな、俺にポイント入れる暇あったら、蛇に入れろ!秀作。



□其の四拾七
『on the chair』 io  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=30717

もう少し立ち止まっていたい気分だったが、今日は奮い立って先に進むぞ。斬られて動けぬようでは、千人斬りの達成は出来ないのだ。ioさんはじめまして。拙者、通りすがりのものです。ところで、いるまでたっても、って、誤記だろうなあ。入間で立っても、じゃあまりにも意味不明だし。ということで、これは誤記の可能性を採用して、読解は不能です。細部は細部と呼応してるからね。



□其の四拾八
『トイレット少年少女』 川元緋呂子  ★★☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=18499

出たな、川元。俺は彼女とたぶんお友達なので、あえて厳しく読むぞ。元気でやってるか?このひとの言語感覚は、ぎりぎりのところで面白い。このぎりぎり感を生きるのは、大変だろうなと思うのだけど、そこに甘えることなく、現実をこの言葉できちんと生きてほしいと俺は思う。予期せぬ方向付けの語感はさすが。でも、その刹那がどうにも断絶しているところが気になるところ。



□其の四拾九

『あなたを忘れない』 けいこ  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=30171

けいこさん、はじめまして。ひさびさにきたぞ、この種の詩。なんかほっとしたりもして。純粋な疑問。もうそこにないのに、どうやって磨くのだろう?やはり最低限の言葉の流れは基本だぞ。がんばれ!(無い無い団)



□其の五拾

『自作自演』 惠  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=2463

とうとう50まで来たぞ。うーむ、あと950か。俺が大丈夫かよりも、みんながついてこれるかが問題だ。サービス精神旺盛にいっちゃうので、みんなまとめてどんとこい!さて、記念すべき50人目はどなたかな?惠さんはじめまして。ちょいと人を斬りはじめてる者です。お見知りおきを。さて、どんな詩なのかな?むう、自作自演ってことは、自覚を持ってるってことなんだろうな。大変だと思う。俺はぜんぜんあなたのことはわからないけど、この詩を書いたときは大変だったんだろうな。今だってそうかもしれないね。結論を急ぎたいときは、とりあえず急いでみるもいい。そしてその結論を出してから、また次の結論を待とうじゃないか。てーげー、てーげー、なんくるなるさ!がんばれ!!(二十日鼠と人間)



□其の五拾壱

『「 くねくねと 」』 椎名  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=5904

椎名さんはじめまして。名前は何度か見かけています。3匹が斬るの現代詩フォーラム版続編です。(最近くだらないことばかり書いてるなあ)さて、どんな詩なのかな?矛盾って俺が比較的好んで使う言葉だけど、結構マイナスの意味でとられることのほうが多いのかもね。でもその矛盾を飲み込んでみては?試しに飲み込んでみて、そのときの感想を詩でも何でも聞いてみたい。



□其の五拾弐

『十三夜』 primrose  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=3361

primroseさん、はじめまして。自然を前に感じる、こういう対比的な感覚は誰しもが感じることだと思います。そこで佇むのもをかし、自分の小ささを感じるのもいとをし。でもせっかく月を見ていたんだから、もっと月から受け取ってみようよ。月って凄いよ。月を見てるのに、私ばかり見てるのはなんだかもったいないぜ。がんばれ!(うさぎ持ち)



□其の五拾参

『二塁ベースの経験』 カンチェルスキス  ★★★☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9544

お、2度目の召喚。カンチェルスキスさんこんにちは。股下噛みそうです。今度はどんな詩なのかな。このやろう、2塁ベースを出汁に使いやがって、ずるいぜ。失礼、物言いがぞんざいだな。面白い作品だ。このへんてこなフェチ観が、きちんと大きな文脈にも呼応している。偏っててもいいじゃねえかと、かなり主張している。これは、撃つ対象を撃つべきして撃っているので、そういう構図で楽しむこともいい。まあ、でもその内実はそこまで深い洞察とはいかなくても、言葉のひねりに技あり。



□其の五拾四

『のぞみ』 さち  ☆☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9490

あまり一気にたくさん書くと、読む人が疲れるだろうなあ、と気遣いを送りつつ、でもあまり少しずつ書いても、なんせ1000だからさ、文書の量が多くなって、俺がまじめに書いてるはじめのころの論考なんか誰も読まなくなっちゃうじゃん。っていうか、千人斬りだけじゃなくてちゃんと読めよ、そういうの。プンプン。次ぎいってみよう。さちさん、はじめましてじゃなかったですね。二度目まして。無駄口多くて御免。さて、ヨムヨム。うむ、これはシカゴのHard To Say I'm Sorry だな。だったら、言っちゃいなさい。ごめんなさいって言ってしまえばいいじゃないかっ。そんなあなたに羽交い絞め。



□其の五拾五

『ピース』 umineko  ★☆☆☆☆
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=22648

そろそろ出かける時間になったので、今日はこれで店じまいとするかな。最後の詩人さん、いらっしゃ〜い。おっと、uminekoさん、2度目の登場ですな。悪手(って変換、ふつう一番初めには握手だろっ!)さて、今度はどんな詩かな。漣(さざなみ)のような共鳴を感じつつ、ときどきひっかかってしまうのかもな、uminekoさんの詩は。2、3、6連目のような書かれ方というか、とらえかたは、どうも感情過多で俺は苦手だ。前の詩にもそういう部分があった。でも錦絵とか、砂漠の海とか、老人のところとかは、かなり素敵。そういうの全部入り混じっているのがこの人の魅力なのかもね。ただ、ピースという言い方は、uminekoさんの言いたい核心とちょっと違うような気がする。もっと通り過ぎながら運動しているような交流体のことなのでは?


散文(批評随筆小説等) 現代詩フォーラム ランダム道中千人斬り 其の四拾弐〜其の五拾五 Copyright 熊髭b 2005-02-12 13:21:55
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