きみを好きでいるのは
アルビノ

嫌になるくらい青く広がる空は
おでこをとんとんと叩いて
顔をあげさせる
白いガイコツの間に挟まったビー玉も青く映る

髪型はどうだっていいよ
必要な決まり事なんて世界にはほんの一握りだってわかってる
揺れるリボンなんてないけれど
きみの声が聞こえるように
長い髪耳にかけた

笑った顔がキラッとして
柄にもなくつられ笑い
決壊するのがこわいから
いつだって眉間はゆるめないのにさ

まばたきする0.1秒で
乾いた砂みたいに逃げてくから
忙しいよ
きみはつかまえられない


いつもおいかけっこしてる
からだはひとつだけど
クローゼットの中みたいに気持ちはごちゃまぜだ

まっさらな麻のワンピース
花の模様ならおんなのこみたいでしょう?
わかりやすいかたちに流し込んで
そうしたら伝えられる気がして

笑った顔がキラッとして
青いビー玉が反射した
まばたきする0.1秒で
風見鶏みたいにくるくる変わるから

忙しいよ
きみを好きでいるのは。


自由詩 きみを好きでいるのは Copyright アルビノ 2015-07-20 01:11:16
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