若桜



瑠璃色の海が紫に変色かわる 絶望が占める世界はまるで―――


全てを知っていたなら 気付けば変えられたのでしょうか?
私が空を羽ばたけるかは 限りなく零なのに

望むなら 羽のように わたのように 雪のように 光のように

罪の名を重ねて
幾重にも 罪の歌を謳いましょう

私が是と云うまで 貴方は赤い露に濡れる


この手で触れていたなら 選べば与えられたのでしょうか?
私が伸ばした手の先は 果てなく遠いのに

信じるなら 傍らに 密やかに 柔らかに 清らかに

罪の名を重ねて
幾重にも 罪の歌を謳いましょう


貴方が幾重にも 何重にも ビロードの様に重ねた罪を
この身の全てで受け止める それが私の罪の歌

罪の名を重ねて
幾重にも 罪の歌を謳いましょう

私が是と云うまで 貴方は赤い露に濡れる


瑠璃色の海が紫に変色かわる 絶望が占める世界はまるで―――
貴方の優しさでした




自由詩Copyright 若桜 2015-07-15 22:57:01
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