見舞い
たもつ

 
 
バスに乗って目を瞑ると
私の中を通過していく
一台のバスがある
開いた窓から
誰かが手を振っている

懐かしい気がして
手を振りかえすと
バスは小さな魚になり
泳いで行ってしまう

いつもの停留所で降りて
いつもの坂道をのぼる
終点まで乗れば海まで行けたのに
虹が見えた




自由詩 見舞い Copyright たもつ 2015-07-15 11:45:04
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