青空
草野春心



  わたしは座る
  青空がゆれている
  かなしいという言葉がなぜか
  小さな虫みたいに空気をうめていく


  なつかしい歌を思いだして
  気持ちだけが静かになっていく
  けれども奥の方で光をはなつ
  夕焼けに似た炎は何だろう


  あなたに伝えたいことがあった
  それももう伝え終えたのかもしれない
  不意のつよい風に 青空がゆがむ
  わたしは 今 ここにいる
  
  


自由詩 青空 Copyright 草野春心 2015-07-12 22:28:43
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