浜辺
レタス
月の昇らぬ砂浜に
唐紅の空眺め
忘れた歌を想い出す
衣を染めた白鳥は
空ろな波に身をまかせ
帰る棲家を知らぬよう
ほつれた髪は風に散り
軋む素足は地に呑まれ
潮にこうべを晒しゆく
もがりの笛は漂々と
沖ゆく小舟独り待ち
よせ来る波にたま洗う
自由詩
浜辺
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レタス
2015-07-12 01:35:41
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