憧れ
はるな


だってもう夜は綻びはじめて
あかるい掌をみせている
足のはやい子はそこへたどり着いて笑っているが
わたしの足はなぜこんなに重たいのだ
ひらひらとあかるい意味の内側、
さるすべりの花みたいにあざやかな

ちがうのはなぜだろう
わたしの内側が溶け合わないのは
この重たさは
わたしが願ったことかもしれない
いつまでも遠くからたどり着かないでいる
とどかないで伸ばす腕を愛したのかも




自由詩 憧れ Copyright はるな 2015-07-12 00:45:35
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