mizunomadoka

逆巻き川に架けられた橋は
何度も落とされて
現在は意匠もない

上る魚も流れのせいで
脂が落ちて旨くない

星の落下点からそう遠くない
この村は
深い霧が名物で
名うての狩人たちが訪れた

新種の獣は王都で高く売れるのさ

弓を作った僕と
そんな話には耳を貸さず
剣を振る少女

いつか騎士になったら
従者にしてあげる

食べるものがなくなったら
この弓で鹿も猪も狩ってくるよ

母は野菜を育ててる
父はジプシー
反対のことを言う塔の番人

あなたが今日の私です
きみが遠くて悲しい

南の氷壁を越えると
まばゆい草原が広がって
それが故郷と
書かれてる








自由詩Copyright mizunomadoka 2015-07-03 13:02:57
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