縹色の霊
朝焼彩茜色

身籠って 産み落として
遠のいていった 円の扇子

縹色に染めた夜空を次元のフィルターに通して
オパールが形を整えてゆく 円から欠け円へ満ちる

側面と円柱と竹のよう

東へ西へ梯子に上って眺めたり 井戸に映えるを眺めてみたり

謎を謎のままに畏れながら
明りの明けを待っていた

 円の扇子を仰ぐ縹に透明な巨大な霊

身籠って 産み落として
遠のいていった 月とのセンス

同盟まで結んだ間柄故

眺めなくても 天井から眠れぬ夜に

 円の扇子で仰ぐ音が聴こえる


自由詩 縹色の霊 Copyright 朝焼彩茜色 2015-06-30 15:29:52
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