薬莢と引き出し
吉岡ペペロ

始まったばかりだけど

空虚だから

苦しむのは当たり前なんだ

薬莢を使わずに眠れたら

ぼくらはどんなに楽だろう

誰にでもあるそんな引き出しを

身近におもえるようになるために

ぼくらはたぶん生まれて来たんだ


さすらいの果てが

なんにもないようなところだとしても

祈りみたいなものを

世界との関わりあいみたいなものを

自覚的であろうが無自覚的であろうが

見つけるために生まれて来たんだ


始まったばかりだけど

空虚だから

苦しむのは当たり前なんだ

薬莢を使わずに眠れたら

ぼくらはどんなに楽だろう

誰にでもあるそんな引き出しを

身近におもえるようになるために

ぼくらはきっと生まれて来たんだ









自由詩 薬莢と引き出し Copyright 吉岡ペペロ 2015-06-27 15:10:19
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