地震
雲留みか

地震が来た

揺れに身をまかせて

目を閉じて

どうしたものかと

逡巡していると

何時の間にか収まっていた

目を閉じたまま移ろいの中で揺れ続ける心をみてみる

この振幅が私の形を 輪郭をぼやかしながら未来へと運んでいく

あの先のその向こう  

私は何かを探るのだ 

明日の朝の空気と、手からこぼれ落ちる水を求めて

いいのだ きっといいのだ とつぶやきながら

まだ暗い時間をさまよいあぐねている

夜明けの空よ

そこかしこにまだある星よ

それはすべてあなたたちのものではなく

見えない未来に思いわずらう者たちの苦しみの結晶だ

なんて悲しいのだろう もう見ることもなく

ただ忘れられていくために輝いている

ゆらゆらとゆれる情動よ

ゆりかごとなって私を眠らせておくれ


自由詩 地震 Copyright 雲留みか 2015-06-25 23:56:36
notebook Home 戻る