地震
雲留みか
地震が来た
揺れに身をまかせて
目を閉じて
どうしたものかと
逡巡していると
何時の間にか収まっていた
目を閉じたまま移ろいの中で揺れ続ける心をみてみる
この振幅が私の形を 輪郭をぼやかしながら未来へと運んでいく
あの先のその向こう
私は何かを探るのだ
明日の朝の空気と、手からこぼれ落ちる水を求めて
いいのだ きっといいのだ とつぶやきながら
まだ暗い時間をさまよいあぐねている
夜明けの空よ
そこかしこにまだある星よ
それはすべてあなたたちのものではなく
見えない未来に思いわずらう者たちの苦しみの結晶だ
なんて悲しいのだろう もう見ることもなく
ただ忘れられていくために輝いている
ゆらゆらとゆれる情動よ
ゆりかごとなって私を眠らせておくれ