ワームホールはいつも気まぐれ
さわ田マヨネ

きみのスマホ わたしのいえの野菜室 かべがみの色がおなじなんだ


そのポット洗浄中だよあとにして 気だるいね、ダメだよ麦茶あげる


やりたいな大事なときほど目くらましあまいその日ぐらしの誘惑


失恋はなんてことはないけれどなんてことはないんだけれども


とりあえず目べりしたきみのしおみずをかさまししよう雨とワカメで


消火器の底の部分で叩きあう民族がつくる新しい楽器


誰もいないひみつの土管のはしっぽでひざしただけのぞかせて眠った


よろめいて、歩く歩道に流されて、もしもし宇宙ステーションにいます


気がつけばどっかいっちゃうきみのこと掃除機の音でよびだすよおお!


マドラーを指揮棒にしてかきまぜる やんなくてもまあまざるけど


すべてのなつかしい季節、昼にタモリがいた季節、忘れてしまうよ


星間をつなぐ線路が開通しだれかのために獅子座は動いて


短歌 ワームホールはいつも気まぐれ Copyright さわ田マヨネ 2015-06-06 10:57:22
notebook Home