女についての若干の考察
浩一
女というのは
いてもいなくても
苦になるものだ
と
かつて俺は思っていた
女にはたぶん
心はあっても
精神なんてないんじゃないか
と
なかば本気で思ってもいた
むかしむかし
高名な仏文学者が
「女は人間じゃない」
と ラジオで発言して
大問題になったことがある
それはともかく
女は男よりずっと上手に
自分自身にたいして噓をつく
そして
その噓をついていること自体からも
非常にたくみに目をそらす
それは社会の要請によりそうなるのか
女のうまれもった性なのか
俺なんぞに分かりようもないが
けれど 女よ
されど 女よ
だから 女よ
女よ
いっぺんでいいから
気が向いたら
僕の女になってみる気はないかい ?