眠り羊

先の大戦で
どんな人たちが
どんなふうに死んでいったのか
少し
思ってみるだけで

集団的自衛権を行使可能にすることに
賛成とは
私には言えなくなる

自国が攻撃されていなくても
他国を守るために
戦うことができるということは
敵国が増えるということ
戦うということは
加害するということでもある

戦争の放棄を
実質的に放棄する前に
日本が
憲法で
戦争を放棄することになったのは
なぜか

日本が何をし
何をされたのか
戦争の放棄は
GHQの押しつけであり
やむを得ず受け入れただけだと
捉えているのか

国民の代表として
政策を作り
実行している人たちに
尋ねたい

日本が
特殊な憲法を持つ
特殊な国であることで
他国にはできない
国際貢献ができている
それを捨て
他国ができることと
同じことをして
同じように評価されたいのか

首相は正面からは答えない

昨年末の衆議院選挙で
経済政策を争点として
多数を得た首相には
国会は政策を作る場ではなく
民主的な手続きを経ているという
形を得るための場なのだから

スピーディに
やっつけてみせるだろう

首に縄をつけられて
ずりずり引きずられていく
気分になっても
私は見つめ続けよう

責任というものが
どうなっていくのか


自由詩 Copyright 眠り羊 2015-05-31 13:08:33
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