文化村通り
梅昆布茶
渋谷文化村ミュージアムをくだって
H&Mを左に見ながら
道玄坂下へ至るあたり
雑多な国籍の若者や
清掃するおじさんや僕のような納品車
いつものスリムな店長は
つけまばっちりのかわいい小娘に惚れられて
弱っているようだが居座る彼女達の相手をしながら
納入の指示を丁寧にくれる
そんなような日常がきらいでもない
あまりに自分が濃くなったと想うとき
あえて拡散していきてきたはずなのだ
価値観の行き交う街で揺るぎないものを夢見る
たとえばロンドンやパリやイスタンブールやモスクワ
新興のニューヨークでもいいのだ
重層する民族や歴史を背景に持つ街と
較べて遜色もなく存在する東京
吉田拓郎が歌った故郷にささえられて
東京は今日も呼吸する
ひとはいきてゆく
目的はしらない
もちろんいいんだ
僕だってたいしてないのだから