かちんこちんに
GGP

「かちんこちんに、しといたからな。」
Bはそういって、少し誇らしげに僕にそう伝えた。

Bはいつも勝手だ。別に頼んでもいないのに、
余計な気を回していろんなことをする。

たとえば、今日みたいにかちんこちんにしたり、
乗るつもりもない、電車の時間を調べたり、
別に見たくない、テレビドラマの録画をしたりする。

僕の心の中ひそかに望んだものと合致するものなんてない。

いつもだったら、別に気に留めるほどのこともないのだけど、
今日はさすがに腹が立ったので、
ひとつ、ガツンと言ってやろうと思った。

「あのさあ、いろいろ気を使ってくれるのはありがたいんだけど」
目覚ましがなる。
ジリリリリリリ・・・・!


僕はため息をついた。

Bはもういなくなっていた。

・・・後には、かちんこちんになった
僕のコートと、ソファーが残されることになった。



僕はコーヒーを飲もうとしたけど、
豆もかちんこちんになっていたので、コーヒーもあきらめた。


自由詩 かちんこちんに Copyright GGP 2005-02-09 17:04:40
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