風のいたずら
灰泥軽茶

川沿いに座る
気持ちの良い風
どこからか
遠くだろうか近くだろうか
電話のベルが鳴っている

ちりりりりん
ちりりりりんと
よく響く黒電話の音

ベルが止む
誰かの話し声
年老いた
誰かの世間話が抑揚もなく続く
どうでもいいこと
どうにもならないこと
凪ぐ人々落ち着く風景

自転車にまたがり
そよそよ漕いでいると
若い子たちが小気味よく
ランニングしながら
楽しそうにお喋りしながら
すれ違い去っていく


自由詩 風のいたずら Copyright 灰泥軽茶 2015-05-17 00:33:21
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