小さき絵
ヒヤシンス
霧の漂う高原で朝を迎える
冷えた暖炉に薪をくべる時
私の内側で眠っていた生命の光も
優しく穏やかに目を覚ます。
何かが覚醒するときに感じる小さなエクスタシーは
すでに準備されていたもので
窓から滑り込むそよ風は
私の細胞の一つ一つ 花開くように物語る。
私のエアポートから限りなく飛び立つ蝶の群れは
清清しい緑の絵画で
求める愛を運んでくれる。
幼い日々に蘇る遠い記憶。
その瞬間過去は過去でなくなり
高原に溶け込む水彩画となる。
自由詩
小さき絵
Copyright
ヒヤシンス
2015-05-16 05:52:19