「笑えないから」
宇野康平


先っぽからもれていく大切な溶き

手をつないだ最後。

大声で、名を呼ぶ。

指と指の間の夢を覚えている。

一回り、墓参り、誕生と加齢と。



何故、君と泣いているの。

何故、君と似ているの。


自由詩 「笑えないから」 Copyright 宇野康平 2015-05-05 21:46:25
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