ぺんぎんの禁煙宣言
りゅうのあくび

もう何度と
ぺんぎんたちは
繰り返したことだろう
やめると言っては
煙草を吸い続けてきた
昨日まで
もう二拾年間
ぐらいにもなるだろう

今朝ついに
ぺんぎんは決めた
禁煙をして
生まれ変わることを

持っている
残りの煙草を
全て捨てた
お別れの儀式として
誓うため
朝の陽が昇るころに
最期の一本を吸った

ずっと自由に海のなかを
泳ぎ続けるために
目覚めのいい朝を
迎えるために
仕事中に他のことを
考えないために
もう健康ではない身体から
さよならをするために

雌ぺんぎんは
これで肌が綺麗になると
喜んでいる
雄ぺんぎんは
これで時間が増えると
楽しい気持ちでいる
今度こそ
二匹でともに
煙草をやめて

ぺんぎんたちは
世界の海へと
旅に出ることや
美味しい食事を
食べることなど
そっと夢を描いている

今度こそ
お互いに声を掛け合って
意思を固める
果てしない幸せを
求めながら
そうしたら
きっと
ぺんぎんたちは
結婚をできるだろう


自由詩 ぺんぎんの禁煙宣言 Copyright りゅうのあくび 2015-04-17 06:47:52
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