君の味
瑞海





枕に染みる涙は虹色
白いドレスがお似合いさ
そこに咲く赤い花
世界で一番の花

たまに食べたくなる首
一口試してみたいのさ

すれ違う時の
鼻にツンとくる香りは気に入らない
君はそのままで十分なのに

白い君の
唇から流れる赤い血は
こい味 痺れる
吐息と混ぜたら 麻薬のよう

ああ
瞳の奥に映る僕の顔は
歪んでいるけれど
君の眼はビー玉みたいだね
その爪だって
熱帯魚の鱗みたいだね
色もそうだけれど脆さもね

世界の美しいを集めた君が
崩れた姿は
世界で一番高貴だろうに

そんな君を食べようだなんて
地獄に堕ちても救われない

魅惑の君
たまに食べたくなる
君の味はどんな味?






自由詩 君の味 Copyright 瑞海 2015-04-14 20:55:17
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