この花の種
吉岡ペペロ
雨の夜すぎゆく車窓
アスファルトに
コンビニが映っている
置き去りにされた
一瞬
それがいずれ
『この花の種だったのか』
そう思い出す日が
そう思い出す日が
来ないから生きてゆけるのだ
もう思い出せないから
生きてゆけるのだ
自由詩
この花の種
Copyright
吉岡ペペロ
2015-04-10 20:31:46