真夜中の隅
霜天

どこにでも
約束は無いとして
真夜中で
月の沈む場所
緩やかな寝息で
どこへ落ちていく私にも
約束できる
ものは無いとして


少し
はぐれる


月の端を狙撃して
落ちてくるものを期待して
言葉の端を捕まえて
浮かび続けられると

波の中まで


真夜中の隅で
約束されたものは
どこへでも
朝の行方は知らせてくれる
たった
それだけのこと


静かな心音を聞いた
緩やかに繰り返す
止まらない音の、夜の
約束は無いとして


自由詩 真夜中の隅 Copyright 霜天 2005-02-08 01:44:31
notebook Home 戻る