花を敷く
梅昆布茶
てのひらからこぼれるままに
ことばを拾う
忘れていた物の色やかたち
あてはまる隙間のない断片をかかえて歩く
なつかしい風景に返すためにあたためる
星々をめぐる
それは散在する島々のように
漆黒の画布にちりばめられた絵の具
遠くへかえりたい時によびかける
宇宙という画廊に展示されている作品たちにあう
海をわたる風になりたいと想うとき
潮騒の遠い響きに耳傾ける
巻貝のうたを聴くそしてきみのことばを思い出す
闇のなか発光できない蛍
嘘ですりかえないちから
疲れと痛みは抱き合わせでやってくる
花を掬う
器いっぱいにあつめたら
こころの入り口に散り敷いてみる
ぼくだけの贅沢な花見だ