新学期
かの

また今日をまたいで
何も起きなくても
全部変わっていく
わたしのからだが途切れないように
先端を感じて
信じて
消えてくものばかり
桜の花を憎らしく思う
春の匂いを疎ましく思う
暖かな日に落とされる礫
一瞬を喜べる人たち
写真を撮って
でもまた「早いね」なんて言って
次咲いたら同じ写真撮るでしょ
でも同じじゃないんでしょ?
わたしが変わって
まわりが変わって
地球が廻って
そんな当たり前についてけない
足跡ついた背中側
もういちど歩けない道
どの道を歩いてけば
わたしは喜べる?


自由詩 新学期 Copyright かの 2015-04-01 00:34:37
notebook Home 戻る