空
佐藤伊織
時間を忘れていた
海の音が聞こえていた
都市の音が聞こえていた
カラスの背に乗せられていた
飛翔していた
5時半の放送が
避難命令を出すときに
僕らは河原で遊ぶ
きっとどこかへ行くことなんて
知らない子供たちは
手をつないで空を飛んでいく
サイレン
自由詩
空
Copyright
佐藤伊織
2015-03-31 22:56:37