砂に叫ぶ
もっぷ

私はむずかしくないことをむずかしくなくいいたい
朝毎に届くはずのすべてが今朝は来なかった
、理由を得たので取扱説明書を紐解く
こんなに立派に手続きも踏んで
(かぞえてごらん
と そっと風からのことづて/ここでぼくは

二歳の頃を想う=イメージする
使ってはいけない、それを使わずに
つまり正しく
(かぞえてごらん
と ふたたび風がおとずれ消えてゆく

無力に支配されたい=たとえば、
理想を他者に任せて気化した一人称の
残したまなざしは明らかで確かだったことを
証明しているだけの残照の祈り
その一日の日没は永遠に
(かぞえてごらん
と 再三の

ほんとうは

私はむずかしくないことをむずかしくいいたい
そのためにぼくは捨ててきた/積極的に焼べました
そして支配されるすべを学ぶために覚えてきたこれらを
いまさら、と 泣いてみせようか?
気の遠くなるような絶望を希望しました
かぞえようと/そしてかぞえようと/そして

  君に書いています、暖かくて素敵だった君へ
  これが最後です、読んでください、この詩を

私をだからこんなにもうしなったんです!



自由詩 砂に叫ぶ Copyright もっぷ 2015-03-30 13:48:54
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