狂おしく嘘をつく
もっぷ
一人称、「生きて」いる間の永遠
/午前七時、ぼくはあなたに見出す
ぼくを失いかける「きみ」は誰なのか
青く、暗い部屋で少し俯きがちに
ほどかれたい一心で待っているしかし
気がついてもらえない/やがて結ばれる靴紐
/ぼくは決して生きている(希望と希望と)
きみからの約束を「きみ」からの約束を/
(光りが また 届かない ここ)
一人称、生きている間の「永遠」
/風はいつでもぼくと似ている(等しい)
「確かにその靴紐を結んだのか」今朝/
「確かに」白日/(安堵して)日没
シチューなら何でも好きです
ちいさな畑を持っているんです
呼びかけたい、きみ宛てに 鮮やかに
/あなたもそうですか、偽りのなく
あなたはどうですか、偽りのなく/
「ぼくを光りのなかで呼んでくれませんか」
「差し支えがなければ」(ほがらかに)
「固有名詞で呼んではいただけませんか」
/会話は必然なのに/「ぼく」と
「きみ」との間に/存在の起源にこそ
遡りながら(何もかもが滲む)
春に向かって、遠くのそこへぼくは
提案する「地図を焼べましょう」
(無難なシナリオ/一度きりのチャンス)
あなたは黙してほほ笑みながら
手招きしながら/
(足跡も枝折りもすべて手放したなら)
「唯一」はとても迷っている/
迷いながらも 狂おしく嘘をつく
「ちいさな畑を持っているんです!」
…ゆるされたくはなかった、
一人称が泣いている。