残された芝生
草野春心



  春のうえに あなたは
  静かな芝生を残していった
  私は眠りたい
  私はもう、何も歌いたくない
  建物の影が私たちを押し潰す
  月の光が埃のように降って落ちる
  あなたが残した芝生のうえに
  もう、誰も居ていてほしくはない




自由詩 残された芝生 Copyright 草野春心 2015-03-21 14:35:39
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