また来ん春に
吉岡ペペロ

木蓮が咲いていた

咲き初めの蕾かもしれない

どこかでミモザも咲くだろう

さくら木も紅く染まるだろう

繰り返し繰り返し

繰り返すことで育まれて

否応もなく育まれて

ときには

ときには壊されるのではない

それもまた繰り返し繰り返し

否応もなく繰り返し

あきらめるのだ

ぼくらはあきらめるのだ

あきらめることこそ

ぼくらの覚悟の意味なのだから

あきらめのない覚悟なんてないのだから










自由詩 また来ん春に Copyright 吉岡ペペロ 2015-03-15 18:43:27
notebook Home 戻る