歌声はかすれて(九)
信天翁
高い虚空が深呼吸するなか
近くで鴉がわめいている
広い大地が共鳴しているなか
遠くで街宣車が叫んでいる
それなのに 無聊に甘えながらも
「時」の深さを知りたくて
「空」の高さを掴みたくて
窓辺の日向で息をひそめる
卒寿となったおひとりさま
「風」の櫂「光」の舵に
生かされているのも知らずに
自由詩
歌声はかすれて(九)
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信天翁
2015-03-14 19:53:31
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