二月の終わり
秀の秋

 父と母の住んだ家を売り払い、
 父と母の遺骨と位牌を寺に押し込め、
 父と母の写真と遺品をゴミに出してきた
 父と母の時を葬ってきた。
 もういいのだ
 誰も人はそんなふうにして死んでいく。
 
 冬の庭のダイダイ、カボス、蜜柑の木
 軒下の百日紅の枯れ枝の震え
 二月の終わりはまだ寒い。


自由詩 二月の終わり Copyright 秀の秋 2015-03-10 21:52:42
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