エスキス3〜四季
宣井龍人

なぜだか私だけの四季を走っています。
それもたった一回しか無いのです。

春の始まりは夢との区別がつきません。
春の終わりは青く着色などされません。

夏は働き詰めでお盆休みなど無いのです。
同時に新たな四季の始まりを知ります。

秋は季節にぱさぱさ白髪が交じります。
思い出という言葉を嫌々背負っていきます。

そして今は、

ただただ見渡す限り白い冬です。
髪も耳も眼も鼻も口も真っ白です。
曲がった腰も支える杖も真っ白です。

さてさて温かい御茶でも飲んで、
春を呼ぶ山スキーでも楽しみますか…。


自由詩 エスキス3〜四季 Copyright 宣井龍人 2015-03-09 00:30:35
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