星に願いを
そらの珊瑚
「グループ面接で隣になった子が
めちゃくちゃ噛んでて
おまけに声が小さくて
もうホントにやばくてサ
どうしようかと思ったけど
心の中で、頑張れって応援するしかなかったサ」
今日、高校受験を終えた
中学三年生の娘は
どうやら
わたしより遥かに
純粋で優しくて
強いらしい
漆黒の空に
光を見つけても
いつの頃からか
祈ることさえしなくなった
忘れていたわけではなく
忘れたふりをしていた
すれっからしの母だけど
今夜から
胸のありたけを
隅々まで星に差し出して
ただ一点の曇りもない
鏡になって
願い続けよう
明日も生きていますように、と