参道のひと
黒木アン

ひとりの女が 
ひとりで参道をあるき
ひとりで何を祈ったのだろう
あの雨のなか

紅いろの
垂れ梅は
傘もいらない
跳ねる雫石は
わたしの小指にとまる

素朴な路地の乾きとともに
願いとどく途中のような

今日は快晴


自由詩 参道のひと Copyright 黒木アン 2015-03-03 07:43:30
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