白紙にむかって歌うんだ/即興ゴルコンダ(仮)投稿.16
こうだたけみ
スマホのゲームしながら寝落ちする心地好い夜は、マクロス7のバサラがいる限り世界は安泰ってちょっとだけ信じてる。だから緑色に設定したメモ帳を開けて、緑なのに白紙のページにハミングをする。からっぽからっぽかんからかんで育った詩的な子供たちは、色とりどりの言葉と戯れては黄色い歓声を上げるから、右向け右が得意な人の眉間にシワをこさえたりして、あの紫色した顔にオレンジを塗りたくってやりたいと思うんだ。いつかニュートンが落とした赤い林檎をキャッチして一口かじり、青いストッキングの足で颯爽と歩きだす。白み始めた空が藍色に変わる。ねえ、虹は七色だなんていったい誰が決めたの。RGBを纏う私は白になって、そこから、まだ誰も見たことのない色で歌う。よりどりみどり光あれ。光、あふれ。