詩学園の頃
朝焼彩茜色
詩学園は人工惑星にあった
右手に夜で
左手に光があった
脳と繋がれず魂のみで生きていた
詩学園に属していた僕たちは仲良しの友だった
詩薀蓄の授業は必須科目だったから仕方のない潰し時間だった
夜と光の境目にダイブする空想を七色に明けていた貴重な時間
ヒヤシンスは優れた詩人だったけれど
人工惑星の指揮室にいつもこもりっぱなしだった
そこから滅んだ地球という星を見ていた
なぜだか涙が出ると言っていた
僕には理解不可解だった
それより詩を書けよと呟いたのを覚えている
今思えば余計なお世話だった
詩学園に所属された経緯は分からない
倒置法の方が大きな足音のようなリズムがあると
反復するまでもない詩を描く理由
様々な授業があった
あまりもう覚えていない
指揮室のヒヤシンスは滅んだ地球という天然の星を見て
「平和」の詩ばかり描き出した
今となって漸くその真髄が空の彼方から浮かんでくる
詩学園に属された僕たちは仲良しの友だった
君が生まれた日にその頃を思い出す
※ヒヤシンスさんへ
お誕生日おめでとうございます去年のリベンジ詩です。
障ったら申し訳ございません。