nonya


己の罪の数だけ
要らぬ蕾をつけるがために
言葉と孤独を闇に吐きつつ
切ない光合成を繰り広げる

届かぬ時空に
半端な想いを投げ上げて
何もつかみ取れない握力を
夜毎くどくどしく恨み明かす

ままならぬ指づかいと
使い古された形容詞
伝わらぬ揺らぎと
狂おしい皮膚呼吸

咲いたところで
たかが徒花
季節が巡れば
散り果てると知りつつも

固く結びすぎた蕾は
後ろめたさを花弁に秘めて
誰かの眼差しに追いすがり
咲き惑う

色はすでに移ろい
匂いはとうに醒めても
未だ飽くことを知らずに
咲き焦がれる




自由詩Copyright nonya 2015-02-15 12:37:24
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