Q
草野春心

    
––フレデリック・ショパン「夜想曲第六番」に

  球
  それはひとつあった
  それはさっきまでひとつではなかった
  あるいはこれからひとつでなくなる
  藍色の時間をおよいで
  切り取られ 折り畳まれ 幾重にかさねられ
  それは わたしへ 近づいてくる
  あくび 睡蓮のそら あたたかいパン
  硝子でできた夜明け……




自由詩 Q Copyright 草野春心 2015-02-14 21:57:54
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短詩集