ポテトチップスな夜
灰泥軽茶

急いでいるのか
寒くてしかたないのか
女子が小走りしている

大きなショッピングモールを
自転車で横切ると
裸の木々に電飾がいくつも巻かれ
楽しそうに優しそうに
綺麗に輝いている

通りを抜ければ冷たい暗闇
コンビニを見かけるたびに
暖かい何かを探したいのだが
ここで曲がれば
近道良い道と進路を変えれば
マンションの上に
ポテトチップスみたいな満月が
美味しそうにぶらさがっていた


自由詩 ポテトチップスな夜 Copyright 灰泥軽茶 2015-02-08 22:46:08
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