ごはん。
梓ゆい

ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。

ダイニングテーブルに、私ひとり。

ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。

時刻は、夜20;00過ぎ。

硬くなった肉を卵につけて

皆で食べたすき焼きを

今は一人で食べている。

「何か、取ろうか?」

返答の無い向かいの席

ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。

投げても返らない、言葉のボール。

(いつまでも/笑顔は心に焼きついて/いなくなったという事が/締め付ける。)

しなびた野菜

お玉一杯分のだし汁

開けることの出来なかったうどん玉

ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。ぽつん・・・・。

明日も、一人で座る椅子。

「おいしい。」と言えぬ寂しさを抱え

今日もひとりで

手を合わす・・・・。





自由詩 ごはん。 Copyright 梓ゆい 2015-02-07 22:58:51
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